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タイ古式マッサージを取り巻く環境
 
 

タイ古式マッサージはきっと世界ナンバーワンの代替医療であり、予防医学であり、臨床的東洋医学の神髄である。マッサージや整体カイロなど、いろいろなマッサージがあるが、タイ古式マッサージが合理的で結果を導くのに最も適している療法だと思う。インドやヨーロッパ、中国など世界中に伝統的な施術法があるが、これらのマッサージは、互いに影響を及ぼし合いながら、体系づけられてきた。現時点は決してその最終形ではなく、実は進化を遂げている最中なのだ。マッサージは、長い歴史の中で人類が作り上げてきた叡智であり、現在も作り上げている叡智なのだ。

とても素晴らしいマッサージなので、誰でも比較的簡単に覚えて実践すれば、皆が幸せになるという気持ちで発したタイ国王ラマ9世の言葉から、90年代にタイ古式マッサージが世界中に広まったのだ。日本でもその頃は「癒しブーム」かつ「アジアブーム」だったから、余計にタイ古式マッサージの勢いはすごく速いスピードで広まった。さらにその後押しをしていたのが、インターネットの普及。消費者が情報を発信できる時代となった。ホームページがどんどん作られ、タイ古式マッサージは、他のマッサージと比較してもあっという間にメジャーになった。

ただ、今インターネットによって、タイ古式マッサージのスクールが安易に作られ、乱立している。日本においても、カルチャー感覚で手軽に学べるスクールが多くなった。本当の意味で、この素晴らしいマッサージを伝えたいからではなく、マッサージ店のお客が来ない暇な時間帯を活用するためにスクールをやれば儲かると思っているだけだ。こんなスクールは、「安かろう悪かろう」なのだが、形のないマッサージという商品の良し悪しは、ホームページではなかなか一般ユーザーにとってが判断できない。

タイと世界各国の物価の違いがあるので、日本人にとってタイのスクールはとてもリーズナブルだ。だから日本のスクールも料金を高くするわけにはいかない。だから、安易なレベルの「なんちゃってタイマッサージ」を安く簡単に教えているところも多い。形のないタイマッサージだから、未経験者には良いか悪いかの判断がつけずらい。これをいいことに、タイ厚生省とかタイ文部省とかを売り文句に修了証をちらつかせて、生徒を集めているところが増えてきたが、肩書や資格に弱い日本人はかっこうの的だ。タイのスクールも「ティーチャーコースに入れば、修了証が発行できるようになるから。」と日本でスクール商売を始めることを持ち掛けるのだ。日本からタイのスクールに修了証を発行してもらうには、一枚だいたい3000バーツ~5000バーツ(12000円~20000円くらい)かかるのだが、これを受講料にのせているところもあれば、別途オプションにしているところもある。今はもう、多くのタイ古式マッサージスクールは伝統でもなんでもなく、単なる泥沼化したスクールビジネスになってしまった。

さらにここに来て、ハローワークの職業訓練として、マッサージが無料で教えられるようになったこともあって、日本のマッサージスクールは、すでに価格競争に突入している。ハローワークの訓練はあくまで未経験者がなんとなくマッサージを覚える程度のものでしかない。このしくみは、私たちの税金が投入されているのだが、業者には当然ながらお金が入る。もらえる金額はひとりあたりいくらまでと上限が決まっているから、簡単なことしか教えないのだ。お店も安売りの店がすごい勢いで店舗を拡大している。長引くデフレの中では当然の流れなのかもしれないが、レベルの低いリラクゼーション系セラピストが大量に養成され、価格の安い店舗ばかりが増えていく。60分=2980円のマッサージ店もどんどん増えている。10年前は60分=6000円が日本全国当たり前だったが、現在安売り店では半額以下になっている。チェーン店の「りらく」では、そんなセラピストのレベルの低さを知ってのことか、契約セラピストが万が一事故を起こしても、セラピスト個人が全責任をとり、店側は一切の責任を取らないというスタイルで、契約しているようだ。

こうして、消費者は本物のタイ古式マッサージの素晴らしさを知らないままタイ古式マッサージを知ったつもりになる。マッサージを取り巻く環境は、決して良いとは言えない。こうしたマッサージを取り巻く環境では、なかなか本物のセラピストが育たない。

しかし、日本のリラクゼーション業界ではタイ古式マッサージが確実にお客から望まれているようだ。「タイ古式はやっていないのか?」という声があまりにも多い。ロンドンでもニューヨークでも、世界中の都市は日本と同様にタイ古式マッサージはすでに認知されている。日本のタイ古式マッサージ店でも、上手なところでは60分=9000円の料金でもお客が来ている。性風俗でない本物のタイ古式の奥義ジャップカサイ(睾丸マッサージ)などは60分=18000円でもお客が絶えないらしい。一口にタイ古式マッサージと言っても、考え方の違いにより流派やスタイルが細分化してきている。だから、安売りのリラクゼーション系マッサージ店と、限りなく治療的効果を発揮するタイ古式マッサージ店の2極化が進むことになるだろう。だから、スクールにおいても、なんちゃってタイ古式マッサージを安く教える安易なカルチャースクールと、治療レベルのタイ古式マッサージを教える本格的なスクールとの2つの方向に分かれていくことだろう。

タイ古式マッサージは2000年ごろに日本に入ってきた。その頃はタイ古式マッサージの看板を出せばどんな店にもお客が来た。そして店が乱立した。単にブームに乗っただけの店は閉店した。そして今スクール乱立ラッシュが始まった。インターネットの普及も手伝って一部では単なる金儲けの道具として利用されている。ビジネス目的で始めたスクールは修了証発行ビジネスに成り下がった。逆に、真面目に向き合っているスクールでは、その技術は大幅に進化を遂げている。

スクールというものは、「卒業した生徒がどれだけの技術を身につけているか」によって価値が決まるものだと思う。確かな理論と確かな技術さえ身に着けることができれば、人の役に立てるし、ビジネスだって十分にできる。だけど、有名なスクールの修了証を手にした卒業生たちが使い物にならないレベルの技術しか身につけていないのは、見ていて忍びない。彼らは修了証ビジネスの詐欺にあった被害者なのだ。最初は誰もが未経験者。どこのスクール出身者がどれだけの技術を身につけているかがわかればスクール選びは決して難しくないはずだ。

 
 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


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