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スクールはオプショナルツアー? |
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渡タイしてタイ古式マッサージを学ぶ人は多い。しかしそのうちの半数は旅行のついでにその国のカルチャーを学ぼうという魂胆である。タイのスクールもそれをよく知っている。だから、決して生徒をプロに育てようなどとは考えていない。 |
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在日タイ人の多くが言っている。「外国人向けにやっているスクールは、そもそも旅行のオプショナルツアーだからね。」ちなみに吾輩は昔、タイ旅行のついでにタイ料理のスクールに通ったことがある。本格的という売り文句だったが、そのスクールでは、グリーンカレーを作るのに、市場に野菜などの具材と一緒にグリーンカレーペーストを買いに行って、それを混ぜてカレーを作った。まあ、所詮そんなものだろう。 |
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吾輩は、いくつもタイのマッサージスクールに通った。でも一向にマッサージができるようにならなかった。もうなくなってしまったスクールの話はここに書いても問題ないだろう。そこの先生は授業中に友達から電話がかかってきて、1時間もぺちゃくちゃ話をしてたし、社長が見に来る時にだけ説明をしてたし、一度マッサージをしたら、「やってみて!」と言って受け手に回り、いびきをかいていた。 |
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吾輩の友達が某チェンマイのピ○○○○の道場に行ったが、瞑想と言ってずーっと昼寝をしていたし、たまに気が向いた時だけ、マッサージのデモをしたが、「聞かなければ何も教えてくれなかった」そうだ。女性だったので少し気に入られて何度かマッサージしてもらったが、そこにいたオーストラリアから来たおやじは口もきいてもらえず、ぷんぷんだったという。 |
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全部とは言わないが、タイのにあるタイ古式マッサージスクールの多くは、外国人向けのオプショナルツアーと化している。就職サポートもなけりゃ、開業相談もできないカルチャーレッスンで外貨を稼いでいる。それは決して悪いことではない。吾輩がタイ人だったら、きっと同じことをするだろう。 |
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でも、タイではあんなにたくさんマッサージ店が立ち並んでいるし、それで飯を食っているセラピストもたくさんいる。そうしたセラピスト達はいったいどこで学んでいるのだろう? |
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・・・・そう。答えは2つ。私たちと同じようなスクールで学んでいるか、マッサージ店で先輩の指導を受けているかのどちらかだ。割とお金持ちのタイ人は私たちと同じようなスクールで学んでいる。でも、彼らはマッサージスクールに行ったからすぐにマッサージができるようになるとは決して思っていない。 |
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事実、スクールの先生も「卒業したら、3000人マッサージしなさい!そうしたら、1人前にできるようになるから!」とはっきり言う。そう、マッサージスクールというものは、そんなものだとタイの人たちは考えているのだ。それにしても、3000人というのは大変だ。1日に5人マッサージして600日もかかる。まあ、2年はかかるよ!ということだ。 |
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タイのスクール運営者は、自分たちのスクールが「外国人向けのオプショナルツアーなのだ」とは決して思っていないのだろう。ただ、マッサージスクールという意味合いが、多少日本人とずれていると考えれば合点がいく。決してマッサージスクール卒業と同時にマッサージができるようになるなどとは考えていない。 |
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では、なんでタイのスクールのホームページを見ると、あんなに嬉しいキャッチコピーが並んでいるのだろう?それは、裏に日本人が絡んでいるからだ。だいたい、どのスクールにも、日本人の知り合いがいる。その日本人は良かれと思ってホームページを作ってあげちゃったりする。親切心だから彼らも決して悪くはないが、日本人の気持ちを分かっている日本人が作ってるのだから、感覚的に日本人好みの文章にもなるのだろう。だから、決して誰も悪くない。ただ、困るのは、プロを目指してタイのスクールに通ったのに、思っていたのと違う結末を迎えてしまうことなのだ。 |
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